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2024.12.18

葬儀での収骨(拾骨)のやり方やマナー、注意点などを解説

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葬儀の儀式の一つに、火葬後のお骨を骨壷に収める「収骨」があります。

この収骨は、地域差もありますが、二人一組になって箸を使ってお骨を拾うという日本特有の儀式で、慣れない作法に緊張してしまう方も多いでしょう。

今回はそんな方のために、収骨のやり方や流れ、マナーをお伝えします。

収骨を行うタイミングや、収骨のやり方を事前に把握しておくことで、当日落ち着いて儀式を行うことができます。これから火葬に参列予定のある方は、ぜひ参考にしてください。

収骨とは?拾骨との違い

収骨とは、火葬後にご遺族・ご親族らが故人様の焼骨を骨壷に収めていく儀式のことをいいます。ご遺族やご親族が順番に箸を渡してお骨を骨壷に入れていくことで、故人様の魂が、三途の川を無事に渡れるよう「橋渡し」をするという意味がこめられています。

ちなみに似た言葉に、「拾骨」がありますが、拾骨も収骨も、「しゅうこつ」と読み、同じ意味で使われることが多いです。ただ厳密にいうと、拾骨はお骨を拾うことを指し、収骨は骨壷に入れることを指すという違いがあります。しかし現代においては、お骨を拾って骨壷に入れるまでの一連の儀式を収骨あるいは拾骨といい、特に使い分けなくても大きな誤解を生むことはありません。

また収骨は、「拾骨」以外にも、「骨上げ」「お骨上げ」「骨拾い」などということもあります。

収骨を行うタイミングと行う人

収骨は、火葬後のタイミングで行われるのが一般的です。火葬が終わったら火葬場のスタッフによるアナウンスとともに、ご遺族らが収骨室に集まって行われます。

収骨は、火葬に参列した方が行うことになるため、自ずとご遺族やご親族など近しい身内の方のみが行う儀式となります。

収骨の流れ

収骨のやり方を事前に把握しておきたいという方のために、ここでは一般的な収骨の流れについてお伝えします。

【収骨の流れ】 

収骨室に集まる 

↓ 

遺骨に向かって全員で合掌 

↓ 

二人一組で遺骨を掴み骨壷に収める (収骨)

↓ 

合掌し次の組に箸を渡す 

 

このように収骨では、二人一組でペアになってお骨を骨壷に収める方法が一般的ですが、地域によって二人で一緒にお骨を掴む場合と、流れ作業のように一人がお骨を拾って、そのお骨をもう一人が掴んで骨壷に入れる場合があります。他にも一人ずつ順番にお骨を受け渡していくやり方などもあり、地域によっても作法が異なるため、一概にこれが正しいやり方と断言することはできません。

ただ、事前にやり方を知らなくても、当日火葬場のスタッフの指示に従えば問題なく行うことができるのでご安心ください。またもし、ご自身の地域の正式なやり方を事前に知っておきたいという場合は、その地域の葬儀社や火葬場に確認するのが一番です。

収骨のやり方・マナー

収骨のやり方は、基本的には火葬場のスタッフの指示通りに行えば問題ありませんが、細かいマナーについては、事前に把握しておくと安心です。

収骨では、素材の異なる箸を用いる

収骨では、「違え箸」と言って、材質や長さの異なる二本の箸を用います。一本が竹製、もう一本が木製のことが多いです。違え箸を用いることは逆さ事の一種と言われています。逆さ事とは、葬儀の際に、日常とは逆の方法を取り入れることをいいます。「あの世」と「この世」を区別するための慣わしであると同時に「故人様があの世で苦労しないように」という思いが込められていると言われています。

二人一組で行う

収骨は二人一組のペアになって行うのが一般的です。

ただし、地域によっては一人で行うこともあります。また、最近は儀式を略式で行うこともあり、その場合は二人一組ではなく一人で収骨を行うことも多くなっているようです。

喪主から故人と関係の近い順に行う

収骨を行う人がたくさんいる場合は、行う順番に注意が必要です。基本的には焼香の順番と同じように、喪主を筆頭に、故人様と関係が近い順に行うようにしましょう。具体的には喪主→ご遺族→ご親族の順になります。

足元から頭に向かって骨を拾う

拾うお骨の部位にも注意しましょう。地域差はありますが、足のお骨から頭に向かって順番に拾っていき、生きている時と同じ形になるよう骨壷に収めていくのが一般的です。

最後に拾う骨は喉仏の骨(喪主が拾う)

喉仏の骨は大切に扱われているため、最後に骨壷に収められるのが一般的です。これは、喉仏の骨の形が仏様が坐禅を組んでいる形に似ていることに由来しています。なお、厳密には実際の喉仏は火葬で燃えてしまうため、ここでいう喉仏の骨とは、背骨の上にある軸椎(じくつい)という骨で、男性にも女性にもある骨のことを指しています。

収骨でよくある疑問・質問

ここでは、収骨を行う際に、よくみなさんが疑問に思うことをまとめてみました。

最後に一人余ったらどうする?

収骨を行う人の人数が奇数だった場合、二人一組のペアになるときに、最後に一人が余ってしまうことになります。その場合も一人では行わず、誰かとペアになって行うのがマナーです。

参列者が一人しかいない場合はどうする?

収骨は二人一組で行うのが一般的ですが、そもそも一人しか参列者がいないという場合もあると思います。その場合は、一人で行っても問題はありません。

骨を落としてしまったらどうする?

収骨は慣れない作業なので、拾っている最中に骨を落としてしまうこともあると思います。そんな時も慌てず、また拾ってやり直せば大丈夫です。

収骨後の流れ(還骨法要や後飾り祭壇の準備)

収骨が終わったら、火葬場のスタッフより骨壷が渡されますので、ご自宅に持ち帰って後飾り祭壇に安置します。持ち帰る際は、喪主が遺骨を、それ以外のご遺族が位牌や遺影を持つようにしましょう。

 

祭壇に骨壷・位牌・遺影を安置したら、還骨法要(かんこつほうよう)を行います。還骨法要は僧侶に読経供養をしていただき、ご遺族が順番に焼香をして終了となります。

 

ただし、近年は初七日法要を葬儀当日に繰り上げて行うことが増えています。その場合は、還骨法要も併せて葬儀場で行うことになります。葬儀場で還骨法要を行う場合の後飾り祭壇は、葬儀社が用意してくれます。また葬儀場で還骨法要を行った場合も、ご自宅に後飾り祭壇を用意する必要があります。そちらも葬儀の段取りに合わせて、葬儀社に依頼するケースが多くなっています。

収骨は故人様を送りだす大切な儀式です

収骨は、故人様が無事に三途の川を渡れるように手助けをするための大切な儀式です。ただ収骨の作法は地域によっても異なるため、基本的には火葬場のスタッフの指示に従って行えば、そんなに難しいことはありません。

ただ事前に流れやマナーを知っておくことで、当日慌てずに対応することができるので、事前にマナーや流れを知っておきたいという方は、このコラムを参考にしていただけたら幸いです。

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