日本では、ほとんどの葬儀が仏教に基づいた仏式の葬儀になります。そのため葬儀にはお坊さんの存在が欠かせません。しかし「どうしてお坊さんが必要なの?」「お坊さんはどうやって依頼すればいいの?」といった疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、葬儀でお坊さんが必要な理由や、お坊さんの手配方法について解説します。お布施の相場や渡し方も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
葬儀でお坊さんはなぜ必要なの?
お通夜や葬儀の場において、お坊さんは、宗教儀式を通じて故人の供養を行ってくれる存在です。葬儀では「読経」や「戒名の授与」がそれにあたります。
読経は、故人を極楽浄土へ導くための手助けをする、あるいはその場にいる人全員を供養するために行われます。また、故人を浄土へ導くためには、あの世での名前である「戒名(かいみょう)」が必要になるため、それを授けるのもお坊さんの役割となっています。
ちなみにお布施は、その読経や戒名授与に対するお礼としてお渡しする金銭であることを念頭に置いておきましょう。
お坊さんの手配方法は3つある
お坊さんの手配方法は3つあります。まず確認してほしいことが菩提寺の有無です。
菩提寺があれば菩提寺のお坊さんに依頼する
普段から葬儀や法要をお願いしているお寺や、先祖代々のお墓があるお寺のことを菩提寺といいます。そのようなお寺がある場合は、まず菩提寺に依頼する流れになります。菩提寺がありながら別のお坊さんに依頼してしまうことはマナー違反にあたり、最終的には菩提寺のお墓に納骨できないなどのトラブルに発展してしまう可能性があるため注意しましょう。
葬儀社にお坊さんを紹介してもらう
菩提寺がなく、葬儀を頼めるお坊さんがいないという場合は、葬儀社に相談して紹介してもらう方法もあります。希望する場合は、葬儀の打ち合わせ時に、お坊さんの手配をお願いしたい旨を担当者に伝えましょう。葬儀社からの紹介で依頼するお坊さんなら、慣れている斎場で、普段から付き合いのある葬儀社とのやり取りとなるため、スムーズに式を執り行うことができるでしょう。
ちなみに、仏教にはいくつも宗派があり、葬儀は故人の宗派に基づいて行われるものなので、葬儀社に依頼する際には故人の宗派がわかるようにしておきましょう。
インターネットで紹介サービスを探す
最近は、僧侶紹介サービスや宗教者の派遣サービスなども増えてきているので、自分でインターネットでお坊さんを紹介してくれるサービスを探して依頼することも可能です。依頼する際は、故人が信仰する宗派の僧侶を選びます。宗派によっては対応していないこともあるので、よく確認してからお願いしましょう。また、業者を選定する際には、価格が相場に見合っているか、実績があるかどうかなどもよく比較検討してから決めるようにしましょう。
ちなみに、このようなサービスでは、お布施の金額などがあらかじめわかることが多く、喪主側で配慮すべき点が少なくて済むというメリットがありますが、料金はセット料金となっていることが多いため、セットに何が含まれているかはよく確認してから依頼することをおすすめします。
お坊さんを依頼するタイミング
お坊さんに葬儀を依頼するタイミングは、葬儀社と葬儀の打ち合わせをするときです。一般的には、ご逝去後、ご遺体を安置場所に搬送した後に、葬儀社と葬儀の日程や内容について打ち合わせをする流れとなりますが、葬儀の日程は、お坊さんとご遺族の予定、火葬場の空き状況などを照らし合わせて決めることになります。そのため、打ち合わせ時にお坊さんのご予定を確認する必要があります。
お坊さんへのお布施の相場
お布施にお包みする金額は、一般的に15万〜20万円が相場といわれています。
ただし、お布施はサービスに対する対価として支払うものではなく、あくまでお気持ちをお包みするものなので、本来であればお布施の金額には決まりはありません。そのため、菩提寺との関係性や、宗派、地域性、授けていただく戒名のランクなどによっても金額には差があります。
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お布施以外にお包みする「お車代」と「御膳料」
お布施は読経や戒名のお礼としてお渡しする金銭ですが、それ以外に「お車代」と「御膳料」が必要になる場合があります。
お坊さんが斎場まで自力でいらした場合には交通費として「お車代」をお包みします。これは葬儀会場がお坊さんが所属しているお寺以外の場所で葬儀を執り行う場合で、なおかつ喪主側でタクシーなどの移動手段をご用意しなかった場合に必要になるもので、5千円〜1万円程度が相場となります。
また、御膳料は精進落としなど葬儀後の会食にお坊さんが参加されない場合に食事代としてお渡しするもので、同じく5千円〜1万円程度が相場となります。
お車代も御膳料も、お布施とは別にそれぞれ白い封筒にお包みし、お布施と同じタイミングでお渡しします。
お布施の包み方と渡すタイミング
お布施の包み方や渡し方にはマナーがあります。どんな封筒で、どのように渡すのかなどは、きちんとマナーを守って失礼のないように気をつけましょう。
お布施の包み方のマナー
お布施は奉書紙または白い無地の封筒に入れ、封筒の表書きは「御布施」とします。その下に喪主のフルネームを書き、住所や金額については封筒の裏面に記載します。金額は「金〇〇圓」というように旧漢数字で表記し、お金は、肖像画がある方が上向きになるように入れましょう。
お布施の渡し方のマナー
お布施は、葬儀当日に喪主からお坊さんに直接お渡しします。渡すタイミングとしては、葬儀前にご挨拶をするタイミングがよいですが、もし渡せなかった場合は葬儀後でも問題はありません。お布施等は袱紗に入れて持参し、お渡しする際には袱紗からとり出し、切手盆または袱紗の上にのせて直接手渡しにならないようにお渡しします。御膳料やお車代がある場合は、それぞれ別々の封筒にいれ、お布施の下に重ねてお渡しします。
お坊さんを呼ばずに葬儀は行える?
最後に、お坊さんを呼ばずに行う葬儀についてお伝えしたいと思います。お坊さんを呼ばない葬儀に「直葬・火葬式」や「無宗教葬」があります。ここでは、それぞれの特徴をお伝えします。
直葬・火葬式とは?
直葬・火葬式とは、お通夜・葬儀・告別式といった宗教儀式を省略し、直接火葬場で短いお別れをするという葬儀形式です。宗教儀式を省略しているためお坊さんの手配は必要ありませんが、ご遺族によっては、せめて読経だけでもお願いしたいと、お坊さんを手配するケースもあります。
また、菩提寺があって直葬・火葬式を希望する場合は、菩提寺に許可を得てから行うことをおすすめします。宗教儀式を行わない直葬・火葬式は、適切な供養が行なえないという理由から、先祖代々のお墓に納骨できなくなってしまう可能性があるためです。
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無宗教葬とは?
無宗教葬は、その名の通り宗教に関係なく執り行われる葬儀のことです。僧侶による読経や焼香といった儀式は行わず、代わりに黙祷をしたり、故人の思い出のスライドを流したりして故人を見送ります。そのためお、坊さんをお呼びする必要はありません。ただし、この場合も菩提寺がある場合は注意が必要です。直葬・火葬式の場合と同様に適切な供養が行われていないとして、菩提寺のお墓には納骨できなくなってしまう可能性があります。
お坊さんの手配で迷ったら、葬儀社に相談しよう
お通夜や葬儀でお坊さんを依頼したいけど、どうすればよいかわからないというときは、まずは葬儀社にご相談ください。葬儀のプロである葬儀社なら、ご予算やご状況に合わせたアドバイスをすることができます。
近くて小さい家族葬では、24時間365日対応の事前相談を無料で承っています。お坊さんや宗教者の手配はもちろん、葬儀費用のこと、葬儀の種類のことなど、わからないことはなんでもお気軽にご相談ください。
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