年内に葬儀を行なった方は、11月に喪中はがきの準備をはじめる方が多いと思います。
喪中はがきは、一般的に相手が年賀状の準備をはじめる前に届くように投函するのがマナーです。
今回は喪中はがきを出す時期や、喪中となる親族の範囲、送り先の範囲など、誰が亡くなった際に、いつまでに、誰宛に出すものなのかという喪中はがきの基本マナーを解説します。
12月に不幸があったなどの理由から投函が間に合わなかった場合の対処法もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
喪中とは?
そもそも喪中とは、近親者が亡くなった際に、その方の死を悼み、身を慎む期間のことをいいます。喪中期間中は、お祝い事をさけ、新しい始まりを象徴する行動や派手な遊びを避けるとされています。そのため年賀状や新年の挨拶、神社への初詣、結婚や入籍、旅行や引っ越し、家の新築などは、避けることがよしとされています。
喪中となる親族の範囲
一般的には、故人様からみて2親等までの親族が喪中となります。
1親等:子ども 親
2親等:兄弟姉妹 祖父母 孫
ちなみに配偶者の親も1親等、配偶者の兄弟姉妹や祖父母も2親等になるため、義理の家族であっても2親等までは喪中の対象となります。
喪中期間はいつまで?
喪中期間に明確な決まりはなく、本人の気持ち次第という部分が大きいですが、慣習として2親等までは3〜6ヶ月、1親等は12〜13ヶ月とされています。
喪中はがきはいつまでに投函する?
喪中はがきは、11月中旬〜12月初旬までには届くように投函しましょう。
「喪中のため、新年のご挨拶は遠慮させていただきたい」という内容のものなので、冒頭にも触れた通り、相手が年賀状の準備を始める前までに届くように投函するのがマナーです。年賀状の受付開始は12月15日からなので、それより以前に相手に喪中はがきが届くよう手配しなければなりません。
喪中はがきを送る相手の範囲は?
喪中はがきは、普段年賀状のやりとりをしているすべての方にお送りします。そもそも喪中はがきは、喪中で年賀状のやり取りができないことにへのお詫びとしてお送りするものなので、年賀状のやり取りをしていない方にお送りする必要はありません。ただし、葬儀に参列してくれた方には年賀状のやり取りがなくても送るのが礼儀とされています。
また抜け落ちてしまいがちなのが、故人様が年賀状のやり取りをしていた相手です。故人様のみがお付き合いのあった相手には、喪主の名前で喪中はがきを出すとよいでしょう。
仕事関係者は省略する場合もある
またプライベートでは接点のない仕事の取引先などには、気を遣わせないためにあえて喪中はがきを送らず年賀状を出すという場合もあります。相手との関係性に応じて出す出さないは判断しましょう。
親族は省略する場合もある
親しい間柄のご親族などへは口頭での連絡にとどめ、喪中はがきを出さないという方もいらっしゃいます。ただ出してはいけないということではありませんので、こちらも相手との関係性に応じて判断しましょう。
喪中はがきの書き方
喪中はがきに書くことは以下の通りです。
- 喪中につき年賀欠礼することへのお詫び
- 故人様の名前・続柄・逝去月・享年
- 故人様への生前のご厚志に対するお礼の言葉
- 結びの挨拶
- 日付と差出人の住所・氏名
◯月◯日に 〇〇(続柄)〇〇(名前)が〇〇歳にて永眠いたしました
ここに平素のご厚情を深謝いたしますとともに
皆様によい年が訪れますようお祈り申し上げます
令和◯年◯月◯日
〒〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇(住所)
〇〇〇〇(氏名)
喪中はがきを書くときに注意すること
喪中はがきを書くときは、以下のことに注意しましょう。
- 縦書きで書く
- 時候の挨拶や拝啓・敬具などは省略する
- 行頭の字下げは省略する
- 句読点は書かずスペースを用いる
- 「年賀」などお祝いを表す言葉は用いない
- 数字は漢数字で表記する
- 添え書きはしない
- 近況報告は書かない
基本的には、訃報や会葬礼状などと同じく喪中はがきも句読点は打ちません。代わりにスペースを用いて文を見やすく整えましょう。
また、手紙の「前文」に当たるものはすべて省略し、はじめから「喪中につき新年のご挨拶を欠礼する」ことを伝えます。ちなみに、「年賀」は祝い事を表す言葉なので避け、「年始の」「年頭の」「新年の」のような言葉に言い換えましょう。
年齢や日付、住所などに用いる数字はすべて漢数字で表し、添え書きは基本的にはしないのがマナーです。ただし定型文だけではもの足りないと感じる相手には、「生前はお世話になりありがとうございました」などのお礼の言葉を添えても問題はありません。ただし、食事のお誘いなど故人様とは無関係な話題を書くことは適切ではありません。
結婚・出産などの報告は別途送る
また、年賀状を書く感覚で近況報告を書き添えるのはマナー違反になります。たとえば結婚や出産、引っ越しなど他に報告すべきことがある場合は、喪中はがきに書くのではなく別途挨拶状を出しましょう。
喪中はがきは薄墨で書く?
葬儀のご案内や香典などは「悲しみの涙で文字がにじんでしまった」「突然の出来事で墨をする時間がなかった」といった気持ちを表すために薄墨が用いられるため、喪中はがきも薄墨で書くものと思うかもしれません。
しかしこれは弔事の知らせを受ける側がご遺族への配慮として用いる慣習なので、ご遺族側から送る喪中はがきで薄墨を用いる必要は本来ありません。
とはいえ、薄墨を用いてもマナー違反にはなりませんので、最終的には送る側が好みで選んで問題ないでしょう。
ただ、配達時の作業のしやすさを考え、宛名部分は見やすい濃墨で書くことが推奨されています。
喪中はがきと切手のデザイン
喪中はがきには、切手代がすでに含まれている通常はがきと別途切手を貼るタイプの私製はがきの2種類があります。
通常はがきは郵便局や場合によってはコンビニで購入することができます。私製はがきは郵便局以外の雑貨店などで販売されているもので、切手を貼る必要があるため、弔辞用の85円切手を別途購入する必要があります。はがき代と切手代がそれぞれかかるため私製はがきの方が少し割高になります。
またハガキのデザインは全体的に控えめなものを選びましょう。白黒でなくてもよいですが、祝い事を表す赤などの派手な色合いは避けるのがマナーです。水色や紫など寒色系で花などのデザインがあしらわれているものが多いです。
定型文入りのものをインターネットで簡単に購入することができますので、ぜひ「喪中はがき」で検索してみてください。
喪中はがきを期限内に出せなかった場合の対処法
喪中はがきは、11月中旬〜12月初旬までに相手に届くように出すのがマナーです。しかし、うっかり出し忘れてしまうこともあるかと思います。また12月にお葬式を行なった場合は、そもそも準備が間に合いません。
そのようなときには、喪中はがきではなく、「寒中見舞い」という形で喪中であることを知らせることができます。寒中見舞いは松の内(元旦〜1月7日 地域によっては15日)が明けてから立春(2月4日または年によっては3日)までの間に出すのがマナーです。
また年賀状を出してしまった後、年末に親族がご逝去されたという場合にも、松の内が過ぎてから寒中見舞いを送って対応しましょう。
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